寄付金控除(ふるさと納税)

~ 寄付金や義捐金を払って節税 ~

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国が認めた組織への寄付金や義捐金は、所得控除(または税額から控除)の対象となります。
いわゆる「ふるさと納税」も、この控除を利用している制度です。

所得控除を受けるためには、それらの組織が発行した受領書(振り込みの場合は金融機関が発行した受領書)が必要となります。
したがって、街頭などで集めている寄付金や義捐金は、それらの組織への寄付であっても所得控除を受けることはできません。

寄付金控除

所得控除は一人が年間2千円を超えた寄付金額が対象です。
一回の寄付金額が千円だとしても、一年間に3回寄付をすれば合計で3千円の寄付となるため、3000-2000=1000 で千円が所得控除されます。

さらに節税にこだわるなら、寄付はできるだけ家族のなかで同じ人の名義で行う方が良いでしょう。
寄付金控除は寄付をした本人のみが受けられる控除なので、同一世帯の家族が寄付をしても本人名義でない限り控除の対象になりません。
例えば、ご主人が会社員で奥さんが専業主婦の夫婦が一人2千円ずつ合計4千円寄付しても所得控除になりません。
ご主人一人の名義で2千円を2回寄付すると合計寄付は4千円となり2千円控除されます。
共働きの夫婦の場合でも一人2千円ずつ合計4千円寄付しても所得控除になりません。
一人の名義で4千円寄付すると2千円控除されます。

所得控除が受けられるよう国が認めている機関には、次のようなものがあります。
・日本赤十字社 http://www.jrc.or.jp/
・ユネスコ http://www.unesco.jp/
・赤い羽根共同募金 http://www.akaihane.or.jp/
・ユニセフ http://www.unicef.or.jp/
・国連WFP協会 http://ja.wfp.org/
・プランジャパン http://www.plan-japan.org/
・ワールドビジョンジャパン http://www.worldvision.jp/

他にも多数ありますので、寄付をする際はご確認ください。

尚、寄付金控除を受けるためには確定申告をする必要があります
年末調整等では寄付金控除の申請はできませんので、自分で税務署に書類を提出します。
確定申告の期間は翌年の2月中旬~3月中旬ですが、還付のみの申告なら1月1日から5年間行う事ができます。
国税庁のホームページで申告書類を作成することが可能です。
ホームページで印刷した書類を郵送で提出することもできます。
不明な点は、税務署に電話で問い合わせて確認するとよいでしょう。

政党等寄附金特別控除

認定NPO法人や公益社団法人、政党などに対する個人の寄附金で一定のものについては、寄付金控除の適用を受ける以外に、「政党等寄附金特別控除」として税額から控除する方法を選ぶこともできます。
このうち、政党等への寄付は、寄付金‐2千円×30%を、認定NPO法人や公益社団法人は、寄付金‐2千円×40%が税額から控除となります。
所得からの控除ではなく税額からの控除なので、例えば公益社団法人なら、支払った寄付金の40%は税金が安くなるということです。
(但し所得税総額の25%が控除の限度額となります)

住民税における寄附金税額控除

所得税の「寄付金控除」と「政党等寄附金特別控除」のどちらかを選択できる場合、所得税だけを考えるなら「政党等寄附金特別控除」を選択した方が通常は納税額が少なくなります。
但し、「寄付金控除」を選択した場合には、所得税に加えて住民税(都道府県民税、市区町村税)の税額を減らすことができる場合があります。
都道府県・市区町村や住所地の都道府県共同募金会・日本赤十字社支部に対する寄附金、住所地の都道府県・市区町村が条例で指定した寄附金を支出した場合は、翌年度の住民税において寄附金税額控除を受けることができるのです。
当然、対象となる寄付金は各都道府県や市町村によって異なりますので、それぞれのホームページ等で確認する必要がありますが、震災関連寄附金は地域に関係なく対象に入ります。
地方税である住民税の控除ですが、所得税の確定申告のときに同時に申告することができます。

控除される住民税の金額ですが、計算方法の詳細は省いて大雑把に説明すると、所得税の「寄付金控除」と住民税の「寄附金税額控除」をあわせると、(住民税の金額の10%までの範囲で、)「募金額‐2千円」は税金が安くなります

例えば、もしも年に20万円の住民税を納める人が2万円の寄付をした場合、所得税と住民税であわせて1万8千円は税負担が減って、寄付金の支出と税負担の減少を合計した最終的な支出額は2千円となります。
この例の人の場合、年に2千円の寄付でも2万円の寄付でも、最終的に自分の手元に残るお金は同じになります。

社会貢献であるはずの寄付をするのに、税金を減らすための節税にこだわるのはおかしいとお考えの方もいるでしょう。
ただ、節税できる額をあらかじめ把握しておいて、その分を上乗せして寄付をするという方法もあるということは知っておいてください。

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